見た目も味わいもチョコレート!?焙煎ごぼうから生まれたチョコレート風素材を使った新商品『GOVOCE(ゴボーチェ)』発売決定

ごぼう茶市場のトップシェアを誇る株式会社あじかんは、焙煎ごぼうを主原料としたチョコレート風の食品素材を新開発した。この新素材をMelting(とろける)、Mellow(芳醇な)+Burdock(ごぼう)を組み合わせて 「MelBurd(メルバード)」と名付け、この「メルバード」を使用した新商品『GOVOCE(ゴボーチェ)』を、11月10日(金)から購入応援サイトMakuake にて先行販売する。発売に先立ち、9月27日(水)に新商品とアレンジスイーツの試食会がメディア向けに開催された。

あじかんは創業から61年、玉子焼や惣菜の製造販売を展開する食品メーカーである。その中で、和食には欠かせないごぼうの健康効果に着目し、2010年にごぼう茶を開発・発売を開始。以来11年連続でごぼう茶の売上トップシェアとなり市場を牽引している。ごぼうは、2種の食物繊維(不溶性、水溶性)をバランス良く豊富に含み、抗酸化力のあるポリフェノールも多い栄養価にとても優れた野菜。しかし、日本のごぼう消費量は年々減っており、生産量もこの60年で半分にまで減少してしまった。その理由としては、ごぼうの調理のしにくさや、長かったり土がついていたりという扱いづらさも考えられる。また、食の欧米化によりごぼうをはじめとする食物繊維摂取量が減少しているという背景も。そこで同社では、ごぼうの栄養成分をもっと手軽に、気軽に摂取できるようごぼう茶をはじめ様々な商品を開発してきた。また、2023年より社内にて“ごぼうがより身近な食品として、活躍する場面や機会を創造し、健康で豊かな社会に貢献する”ことを掲げた「ごぼうプロジェクト」を発足。「メルバード」を使った『ゴボーチェ』はこのプロジェクト第一弾商品となる。

代表取締役社長の足利直純氏は、今後の展開として「『ゴボーチェ』をきっかけに、新しい健康食品やスイーツの開発、原料販売も展開していきたい」と語った。同社では『ゴボーチェ』をチョコレート代替食品としてではなく、ごぼうの食べる機会を増やし、ごぼうの魅力や新しい食の感動を多くの人に届け、人々の健康づくりに役に立つことを目指しているという。

溶けた状態のチョコレート風新食品素材「メルバード」

「メルバード」は、<植物油脂・ごぼう・砂糖・乳化剤>を基本構成としたカカオを一切使わないチョコレート風のスイーツ素材である。開発担当をした研究部 平尾凌氏の話によると、「メルバード」の誕生は、プラントベース食品の開発中にできた失敗作がきっかけだったという。乳を使用しないバターの開発を目指し、ココアバターを参考に試作していたところ、ココナッツオイルと焙煎ごぼうを混ぜるとチョコレートのような風味のものが出来たそうだ。研究をしていくと、市販のチョコレートから検出した10種類の香味成分のうち、焙煎したごぼうには8種類の成分が共通していることを発見し、本新素材の開発に着手。ごぼうの香りを残しながら、美味しさを両立させるために 128 回もの試作を繰り返しながら、素材の完成度を高めたという。ごぼうに含まれる100種類以上の弱い香りを一定の温度にかけることで飛ばし、香りを洗練。チョコレートのくちどけや風味に近づけるために、ごぼうと砂糖の粒子を0.02㎜という舌にざらつきを感じさせないレベルまで小さくし、チョコレート同様の優しい口どけの新素材が完成した。さらに栄養面においても、ごぼう由来の水溶性食物繊維イヌリンやポリフェノールのクロロゲン酸を豊富に含み、カカオ不使用のためノンカフェイン。子どもや妊婦、カカオアレルギーの人にも取り入れやすい素材となる。2023年9月に広島県で開催された日本調理科学会2023年度大会では、「メルバード」を評価し、市販のチョコレートと同様の溶けやすさ、食感をもつ(油脂結晶の構造に悪影響を及ぼさない)ことを科学的に証明する結果も発表した。

『ゴボーチェ』パッケージイメージ

そんな「メルバード」を一般消費者向けに商品化したものが、ごぼうとドルチェを組み合わせて名付けた『GOVOCE(ゴボーチェ)』 だ。同社の独自特許製法で焙煎したごぼう茶葉を使用し、カカオを一切使わず、チョコレートのような優しい口どけ、香りを楽しむことができる。味のいい青森県産と香りのいい茨城県産の契約農家のごぼうを使用し、重厚でコク深いごぼうの風味や芳醇な香り、ビターチョコレートのような風味をほんのりと感じる仕上がりを目指したという。また、1枚(4.2g)に0.7g以上の食物繊維を含んでいるおり、2枚食べればレタス100g相当以上の食物繊維を摂取することができる。さらに、フラクトオリゴ糖を配合し、ごぼうに含まれる水溶性食物繊維(イヌリン)の分解を助けてくれる、腸に嬉しい設計となっている。

さっそく『ゴボーチェ』を試食。あじかんの焙煎ごぼう茶と共に提供された。見た目はシンプルな一口サイズの板状のチョコレートさながら。食べてみると、ミルクチョコレートのような柔らかい食感でなめらかな口どけ。ハイカカオのチョコレートやダークローストしたコーヒーのようなビターな香ばしさ、そして芳醇なごぼうの風味が広がった。ナッツのような深いコクや甘い香りも。言われなければビターチョコレート、あるいはごぼう成分入りのチョコレートかな?という感じで、これが非カカオでごぼうからできているものとは驚きだ。逆にハイカカオのチョコレートと比べると、渋みや酸味といった後味がなく香ばしさが残り、『ゴボーチェ』の方が食べやすいかもしれない。まろやかですっきりとしたごぼう茶との相性も良かった。健康効果に加え、驚きと楽しさを与えてくれる商品だ。ちなみに『ゴボーチェ』の気になるカロリーは、植物油脂を使用しているためチョコレートと同様とのことだったが、健康効果が期待でき、ノンカフェインで気楽に手軽に食べられるのは嬉しい。

さらに試食会では、「メルバード」を使ったアレンジスイーツが紹介された。豆菓子は創業150年の徳永製菓の協力のもと試作された。チョコレートと相性のいいピーカンナッツを、今回「メルバード」でコーティング。試作にあたり、ゲスト登壇した徳永製菓の金子氏は「作りやすさはチョコレートと同様で、香りもチョコレートと似ているので幅広く使えると思う。スイーツ菓子としての需要の幅はたくさんある」とコメントした。そのほか、同社で「メルバード」の商品開発をしている研究部の髙尾梨沙氏考案のカヌレ、クランチ風、チョコフォンデュ風が提供された。豆菓子は、「メルバード」がピーカンナッツと一緒になることでよりチョコレートらしくなり、味も食感もごぼうから作られたチョコレート風お菓子とはわからないほど。カヌレ特有の食感とカカオ風味を持つミニカヌレは、商品化を希望したい美味しさだった。クランチ風は、「メルバード」がチョコレートよりも若干溶けやすいため少し柔らかい印象だったが、クランチのザクザク食感と「メルバード」が一体となり鼻から抜けるビターな香りをより楽しむことができた。

チョコフォンデュ風は、チョコレートソースのようにとろとろとしており、さまざまな食材と楽しむことができる。「メルバード」を他の食材と掛け合わせることで、よりチョコレートのような味わいになると感じた。髙尾氏によると、「メルバード」は、チョコレートと同じような特性を持っており、温めると溶け、冷やすと固まり、スイーツ素材としてチョコレートと同様に使うことができるとのこと。さまざまなアレンジスイーツに向けた原料販売や、今後の商品開発に期待が膨らむ。

今回の試食会を通して、ごぼうの魅力を改めて認識した。手軽に食物繊維やポリフェノールを摂取でき、整腸作用や抗酸化作用による老化防止などが期待できる『ゴボーチェ』。気になった人はぜひチェックしてみてはいかがだろうか。

■商品概要
商品名:GOVOCE(ゴボーチェ)
販売サイト:Makuake
https://www.makuake.com/project/ahjikan01/
販売開始日:2023年11月10日(金)
販売価格:10月下旬決定予定 ※先行販売特別割引あり

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